プラダを着た5歳児

プラダを着た5歳児

ゲーム会社・IT企業を経て社会から静かにフェードアウト。精神年齢5歳児の人が綴るブログ。

【俺?僕?私?】自分のことを『私』って呼べない人種

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「私」と言っている子供を見ると、この子は「大人びた子だな」と思う。
自分の事を【〇〇ちゃん】と言っていた時期は彼らにもあったはずだけど、一体どのタイミングで自称詞を【私】に切り替えたんだろう?
その際違和感は無かったのだろうか?

 


例えば、私の名前が「大豆」ちゃんだったとして。

外では【わたし】、家では【大豆ちゃん】という風に、子供の頃の私は場面に応じて自称詞を使い分けていた。

私のような子がどのくらいいるのか知らないけど、自分の事を【○○ちゃん/くん】と言う子の多くはいずれどこかのタイミングで【私/僕】に変わると思う。

 

でも私は、そこに物凄い抵抗を感じていた。

 

「自分の事を【大豆ちゃん】と言っていた子供が、親の前で急に【私】と言い出すのはおかしいのでは?!」

 

…とか思ってたから。だからと言って、【大豆ちゃん】という自称詞を平気で使い続けるほど私は幼くは無かった。

 

そこで、フェードさせるように自称詞を徐々に【私】にしていこうと思い立った。急に切り替えるのは不自然だけれど、少しずつ【私】を織り交ぜるように移行していけば違和感も無いだろうと思ったのだ。

しかし【大豆ちゃん】と言うのを控える事は出来ても、自分を【私】と言う事には中々踏み切れなかった。

 

自称詞が「私」になる事は、親にとっての自分の存在が【子供】から【大人】に1歩進む事であり、踏み出せば後戻り出来ないような不安があったのだ。

 

親の前で【私】と言えないままではあったけれど、一方で「いつまでもこれじゃいけない」という恥ずかしさもあって、「大豆ちゃん」は私の中で次第に影を潜めていった。そうして時間だけが過ぎていって、気が付けば小学校高学年になっていた。

 

【私】を使うタイミングも完全に見失った頃、

『【大豆ちゃん】から【私】』へ移行する私の狙いは完全に失敗し、自分が家で【私】とも【大豆ちゃん】とも言えない、『使うべき自称詞がわからない』という事態に陥っている事に気づいた。私はあの時どうすればよかったのか今でもわからない。

 

ブランク(自称詞の喪失期間)があった為、今更一人称を「私」にする事には違和感がある。これまでの「大豆ちゃん」も年齢的に恥ずかしくて使えない。これの何が困るのかと言うと、家族とのコミュニケーションに微妙な難が出るという事だ。

 

母「これ、誰のやつ?」
私「じ…自分…ゴニョゴニョ」(と言いながら自分の顔を指す)

『幼児期の自称詞使用に関する実態調査』によると、多くの子どもが、年中~年長児に名前・愛称を卒業し「わたし」「ぼく」を使うようになるようだ。

以前自分の事を『5歳児だ』と適当な事を書いたが、私は本当に5歳児の辺りで何かを間違えたのかもしれない…。

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